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ボォン ジョルノ、こんにちわ。クニークルスです。
「こんにちわ。みなさん。ムーシコスです」
『こんにちわ。呟き尾形です』
「えっと、前回は、三人称一元視点とか一人称では、感情移入という
効果が期待できるけど、視点移動のリスクが高くなるって話だったよ
ね。
それって、視点に同調して、カメラを通して物語を眺めているだけ
で、決して主人公本人ではないってことかな」
『そうですね。
また、三人称は原則的に、物語の中に登場することはありません』
《原則的?( -"-).。o0》
『演出のため、多少の例外はあります』
「たとえば?」
『主人公の肉親や弟子、師匠などが振り返るような形になることが多
いですね』
つまり、小説の時間軸とは異なるってことだね。シニョール呟き尾
形。
『そうですね。
そういう意味では、小説本文で、語り部本人は自分のことを語るこ
とのないキャラクターだともいえます』
《ふに、なんか、そんな話を聞くと、小説の視点って違って感じるの
だ(・∀・)つ》
だよね。めぐたん。
単なるカメラでもない。登場しない登場人物って感じだね、シニョー
ル呟き尾形。
『そうですね。
読者は、語り部の話を聞きながら、徐々に登場人物の思想・感情を、
読者の視点だと錯覚するようになります』
「感情移入がうまくいったってことだね」
『そうですね。
三人称一元視点は、三人称でありながら、主人公に強く感情移入す
ることができるということになるでしょうね』
《でも、主人公と語り部は別んだからズレがあるんじゃないの
か?d(-∀-。)ネッ》
『はい。
そのズレは三人称一元視点の弱点と言えると同時に、利点でもあり
ます』
「どーゆーこと?」
『弱点というのは、ズレそのものが感情移入の度合い低さをあらわし
ます。
利点は、ズレているだけ主人公と読者の関係に近いことになりま
す』
「読者が小説を読むという立場で語られているから素直に世界には
いりやすいってことだね」
『そうですね』
それじゃ、アルデベルチ。
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